総務省の姑息な切り捨てに東北新社“意趣返し”か?「外資規制違反」の説明で真っ向対立

いったいどっちが嘘をついているのか。15日の参院予算委員会に東北新社の中島信也社長が参考人として出席。問題となっている「外資規制違反」についての説明が、総務省の言い分と真っ向対立しているのだ。

衛星放送は放送法で、外資の出資比率20%未満と定められている。東北新社がこれに違反し、衛星放送事業を子会社に移管したことが分かっているが、中島社長はその旨を総務省に伝えたと、次のように答弁した。

「2017年8月9日ごろ、総務省担当部署に面談して報告した」「子会社への継承で違法状態を治癒できると考えた。当方からこのアイデアを(面談の)席上で出した」「(面談相手は)総務省情報流通行政局、総務課長」

これに対し総務省は、吉田博史情報流通行政局長が「当時の担当者は『報告を受けた覚えはない』と言っている」と繰り返し反論した。

予算委で質問に立った立憲民主党の福山哲郎幹事長は、「総務省の説明の方が分が悪い」と言ったが、確かに中島社長の説明は具体的だ。報告した担当者まで特定できている。

国会の場で中島社長が、総務省と対立してでも踏み込んで答弁したのは、先週決まった「認定取り消し」に対する“意趣返し”があるんじゃないか。

「総務省が一度出した認定を取り消すのは異例のことです。それも、総務省は子会社移管にOKを出しているわけですから。外資規制はデリケートな問題で、放送各社は常に必死で出資比率を計算しているもの。規制をオーバーしていることを見逃したり、覚えていないなんて、信じられません。総務省と東北新社が、いかにナアナアで緊張感のない関係だったかということです」(衛星放送業界関係者)

実際、総務省が確認している過去の認定取り消しは、2007年に1例あるだけだ。

■144人調査も「時間がかかる」と組織防衛

東北新社への塩対応の一方で、総務省は組織防衛に躍起。事務次官をトップとする調査チームが現役職員144人を対象に違法接待の有無を調べるものの、さっそく「相当の時間がかかる」と予防線を張る。「調査中」を盾にダラダラ時間をかけ、世論が忘れた頃を見計らって報告書を出すつもりなのだろう。財務省を舞台にした森友学園問題を彷彿させる。

森友問題では、安倍前首相から「教育に対する熱意は素晴らしい」と称賛されていた籠池泰典前理事長が、政府に都合が悪くなるとアッサリ切り捨てられた。

今度は、菅首相の長男の会社がポイ捨てされることになる。