名古屋出入国在留管理局(名古屋市港区)に収容されていた30代のスリランカ人女性が施設内で死亡した問題で、女性を支援していた団体「START」(外国人労働者・難民と共に歩む会)が18日、同管理局に真相公表を申し入れた。メンバーらは周辺で抗議集会を開き、「なぜ助けなかったのか」「(管理局は)変わってほしい」などと訴えた。
申し入れ書では「事件は医療放置により引き起こされた。管理責任を明確にさせ、謝罪の意を表明し、一日も早く真相を公表して。二度と起こさないためにも、送還一本やりの方針から当事者の事情を配慮し救済する方針にしてほしい」としている。同管理局側からは「私たちも本省(法務省)の調査を受けている立場なので答えられることはない」と回答があったという。
集会では、支援者ら約10人が1分間黙とう。同団体顧問の松井保憲さん(66)は「入院や点滴を申し入れたが入管からは『大丈夫』と繰り返された。見殺しにされたと言わざるを得ない。引き続き抗議し、改善策を働きかける」と話した。支援者らは「絶対に許さないぞ」「真相を公表しろ」などと、同管理局に向かってシュプレヒコールを上げた。
支援者の要請を受け、同管理局は施設内に、死亡した女性の関係者向けの献花台を16日に設置。東京から駆けつけたナイジェリア人女性は「外国人も日本人も同じはずなのになぜ助けられなかったのか」と話し、涙を浮かべていた。
この問題では、在留資格の無かった女性が2020年8月に同管理局に収容されたが、21年1月に体調が急変し、嘔吐(おうと)を繰り返すようになった。同団体は管理局側に入院措置などを求めていたが受け入れられることなく、女性は3月6日、居室内で脈がない状態で見つかり、緊急搬送先の病院で死亡が確認された。この問題について、法務省は支援団体に話を聞くなど調査を進めている。【川瀬慎一朗】