秋田市教委は22日、同市立小学校の50代の女性教諭が、自分が担任を務める学級で、同級生に暴力を振るうように児童をあおったり、児童を教室外に引きずり出して暴言を吐いたりするなど、複数の不適切な対応があったことを明らかにした。佐藤孝哉教育長は「子供たちに学校生活への不安を与えた。子供たちの心のケアに努め、新年度から新たな気持ちで学校生活を送れるよう全力を挙げる」としている。
市教委学校教育課によると、女性教諭は5日、自身が担任する学級で、1人の男子児童を巡って、他の児童に「やっちゃいな」とたたくように促し、数人の児童は実際に男子児童の腹をたたいた。同課は「昼休みの鬼ごっこで、(腹をたたかれた)男子児童がトラブルの原因となったため」と説明している。
女性教諭は他にも不適切な対応をしていた。2020年5月ごろには、学級内で児童らに「嫌いな子はいるか」と聞いたうえ、名前が挙がった児童2人に「これが現状だよ」「これからはみんなに好かれるようにがんばらなきゃいけない」と告げたという。
時期は確認できていないものの、興奮した様子を見せた別の児童を女性教諭が強く引っ張って廊下に連れ出し、暴言を吐いたこともあった。この児童は転入生で、女性教諭は「前の学校の子たちは、あなたがいなくなって喜んでいるでしょう」と発言したとされる。
女性教諭を巡る問題は、児童から話を聞いた保護者6人が15日、学校に報告書を提出したことにより発覚した。複数の関係者によると、この報告書には、女性教諭が「殴りたいやつはいないか」などと呼びかけたとも書かれていたという。
女性教諭は修了式のあった22日まで、担任の業務を続けた。小学校の調査に対し、教諭は事実関係を認め「大変申し訳ない」と話したという。市教委は「2カ月に1回程度、児童にいじめや生活面のアンケートをしているが、把握できなかった」と釈明している。
小学校では19日夜、この問題を巡って保護者会が開かれた。ある関係者は「子供に対し、お前、てめえら、というような暴言が日常茶飯事だったと聞いた。教諭がそんなことをするとは思っていなかった」と話していた。【猪森万里夏、高野裕士】