千葉県松戸市で2017年3月に市立小3年のレェ・ティ・ニャット・リンさん(当時9歳)=ベトナム国籍=が殺害された事件。控訴審の東京高裁は23日、殺人罪などに問われた小学校の元保護者会長、渋谷恭正被告(49)を無期懲役とした1審・千葉地裁判決を支持した。死刑を求め続けてきた父親のレェ・アイン・ハオさん(38)は目頭を押さえ、うつむいたまま判決を聞いた。
午前10時過ぎ、法廷には無罪を主張する渋谷被告の姿はなく、リンさんの母親グエン・ティ・グエンさん(34)のすすり泣く声が響いた。判決後、記者会見したハオさんは「無罪を主張しながらなぜ被告は法廷に姿を見せないのか」と憤った。殺害状況が明確でないなどの理由で無期懲役とした1審判決が維持されたことに、「遺体を見れば、拷問のような行為があったことが分かる。納得できない」と話し、最高裁に上告するよう検察側に求めるという。
ハオさんは死刑判決を求める署名活動を続け、約130万筆を集めたという。「これからもリンちゃんのためにできることを精いっぱいしていきたい」と声を絞り出した。【秋丸生帆】