コロナで在庫に困り…「甲州牛」に県外産混入 複数社員が認める

学校給食用に山梨県産ブランド「甲州牛」として提供された牛肉の一部に県外産が混入していた問題で、山梨食肉流通センター(笛吹市)は24日、記者会見を開き、複数の社員が新型コロナウイルスの影響で売れ残った県外産牛肉の在庫処理に困り混入させたとする内部調査結果を発表した。同社は今後、関わった社員の処分を検討する。
駒井文彦社長によると、同社は2020年8月27日~21年1月27日、小中学校や給食センター、保育園の計19カ所に甲州牛として計612・5キロを出荷。しかし、脂身などを取り除くなど加工前の原料肉計749・6キロのうち72・1キロが北海道と岩手、群馬両県産の牛肉だった。
同社の聞き取り調査に対し、製造販売を担当する複数の社員が混入に関与したことを認めた。新型コロナウイルスの影響で販売が低迷し、卸業者から購入した県外産肉の在庫が増え、賞味期限が迫っていたため、混入させたという。
上司への報告はなかったといい、駒井社長は組織ぐるみの関与を否定。外部からの情報提供で同社は2月上旬に混入の事実を把握しながら公表が遅れた理由については「社員の証言が限られ情報量が少なかったため、確信が得られず対応が遅れた」と説明した。
駒井社長は「小中学校や保育園、また消費者を裏切ることになり、申し訳ありません」と謝罪。今後は生産のチェック体制を見直し、社員教育を強化するなど再発防止に努めるとした。【山本悟】