宮城県や山形県、愛媛県などで25日、新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多を更新した。東京都など首都圏は微増傾向だが、地方では感染「第4波」をうかがわせるような感染拡大が起きている。専門家は、再拡大が懸念される地域について「国内全域が予備軍だ」と指摘する。
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東京の同日の新規感染者は394人。都のモニタリング会議では「第3波を超える感染の急拡大が危惧される」との見解も出た。
宮城県の同日の新規感染者は過去最多の161人だった。「飲食店をはじめとして細かい感染拡大が積もり積もっている」と県担当者は危機感を募らせる。「遊興施設や高齢者施設、児童関連施設や学校などで感染が起きている。仙台駅周辺も春休みで人出が増えているようだが、仙台市以外にも広がっていて大変危惧している」
隣接する山形県も49人と過去最多。県担当者は「東京からの観光客が増えた実感はないが、飲食を介したものが多くみられたようだ」。吉村美栄子知事は記者会見で、「コロナ専用病床の占有率は県全体で31・5%で、政府の『ステージ3』の指標20%以上を大きく上回っている」と述べた。一部の医療機関では9割を超えたという。
愛媛県も59人と過去最多を更新。うち47人が松山市の繁華街で発生したクラスター(感染者集団)の関連で、変異株が広がっている。
地方の感染拡大について、東北大災害科学国際研究所の児玉栄一教授(災害感染症学)は「外からの持ち込みと地域での拡散に大きく分けられる。宮城の場合、受験などで外部から人が集まったこともきっかけになった可能性はある」とみる。
関西でもリバウンドが顕著だ。大阪府は266人。直近1週間の感染者は1201人で、前週の1・5倍以上だった。
前出の児玉氏は、「新規陽性者が20~30人、実効再生産数が1~2の間の自治体は危険とみる必要があり、現時点では国内全域が予備軍だといえる。緊急事態宣言の解除後も注意するように首長らが発信してくべきだ」と強調した。
25日の新規感染者が20人以上で、東洋経済オンラインのデータで24日時点の実効再生産数が1以上の都道府県は、北海道、宮城、山形、茨城、群馬、千葉、東京、神奈川、新潟、長野、愛知、京都、大阪、兵庫、奈良、愛媛、福岡、沖縄となっている。このまま増加が続くのか。