各地で新型コロナウイルスの新規感染が再増加しているが、なかでも厳しいのが連日100人超の感染が確認されている宮城県と、東京都を上回る300人超えが続く大阪府で、「第4波」の様相だ。新設された「蔓延(まんえん)防止等重点措置」の適用も視野に入り、政府と自治体の早急な決断が求められる。
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宮城では18日に県と仙台市が独自の緊急事態宣言を発令したが、24日に県内で過去最多の171人の感染者が確認。仙台市は131人と初めて100人を突破した。28日も県内で134人と高止まりしている。
一方、大阪府は28日、東京都の313人を上回る323人の感染を確認した。300人以上は3日連続となった。
26日の府の対策本部会議では各年代で増加傾向にあるとの分析が示され、複数の専門家は意見書で「第4波の兆し」「放置すると高い確率で第4波が襲来する」と警鐘を鳴らした。
確保している重症病床の使用率は28日時点で31・7%だが、4月下旬以降に70%に達する恐れもあるとしている。
大阪では変異株の拡大も懸念材料だ。大阪での変異株の感染確認は3月26日時点で244人。25日時点で59人が入院しており、病床の逼迫(ひっぱく)を加速させる恐れもある。
政府の対策分科会が示す6指標の大半がステージ3(感染急増)に達し、吉村洋文知事は、重点措置の適用は「ステージ3から4に向かっている状況と判断されれば、蔓延防止等重点措置を要請し、より具体的な対応をお願いすることも十分あり得る」と述べた。
重点措置は、政府が都道府県と期間を指定した上で、知事が市区町村などの特定地域を決める。正当な理由なく応じない場合、知事が命令を出せる。命令に応じなければ20万円以下の過料を科すこともできる。
緊急事態宣言では首都圏や関西圏は一体で発令や解除を行ってきたが、28日時点では東京が313人、埼玉県が114人、千葉県が92人、神奈川県が64人と開きがある。関西でも兵庫県が93人、京都府が26人で大阪が突出している。
重点措置は局地的な対策を目的として新設された仕組みで、全国的な感染爆発とはなっていない現状では、感染封じ込めを行うのに適した措置といえる。実施をためらっているうちに感染が全国に広がり、緊急事態宣言に逆戻りする最悪のシナリオとなりかねない。