厚生労働省は31日、感染力が強いとされる新型コロナウイルスの変異株について、30日までに34都道府県で計678人が確認されたと発表した。23日時点で26都道府県で確認されていたが、1週間で西日本を中心に新たに8県で報告例があった。感染者は前週より129人増え、空港検疫での報告(123人)を含めると計801人となった。
厚労省によると、678人の内訳は、英国株が627人、南アフリカ株が15人、ブラジル株が36人で英国株が92%を占める。24日以降、福井、愛知、三重、奈良、和歌山、高知、福岡、大分の各県で新たに変異株の確定例が報告された。
確定数が最も多いのは兵庫県(181人、前週比20人増)で、次いで大阪府(130人、同25人)だった。関西圏で変異株の報告が増加していることについて、新型コロナの感染対策を助言する厚労省の専門家組織「アドバイザリーボード(AB)」は31日、「人の移動に伴う変異株の他地域への流出をできるだけ防ぐことが求められる」として、対応を促した。脇田隆字座長は「関西での感染者の増加には一定程度、変異株の影響があると考えている」との見方を示した。
変異株の感染力について、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長も31日の衆院厚生労働委員会で、感染者1人が平均何人に感染させるかを示す「実効再生産数」に触れ、「日本は症例数が少ないので、年齢を分けた詳細な調査結果は出ていないが、変異株に感染した人の方が(従来株に比べて)R(実効再生産数)が少し高いことが大体分かっている」と述べた。【金秀蓮、村田拓也】