大型連休の谷間の平日となった30日、休みに入った企業もあることなどから、東京都内のターミナル駅の通勤客らは普段より減った。東京都は緊急事態宣言の発令を受け、平日となる30日と5月6、7日の出勤を控えるように要請しているが、1回目の宣言下だった1年前ほどの通勤客減少はみられなかった。
JR品川駅(東京都港区)では午前7時台、普段は混み合う改札で会社員らの列が途切れる光景も目立った。
通信会社社員(64)(千葉県柏市)は「今日は随分と人が少ない。会社は4~5割の社員が在宅勤務をしており、今日は当番なので出勤する。連休中は静かに過ごしたい」と話した。
大学教員(72)(杉並区)も、オンライン会議に出席するために通勤。「出勤抑制といっても難しいのではないか。連休中は、家の片付けをして過ごしたい」と話した。
新宿駅の南口では、行き交う会社員や学生らが普段より少なかった。建設会社社員(59)(千葉県
匝瑳
( そうさ ) 市)は「乗客はいつもより2~3割少ない気がした。公共工事の予定が決まっているので、大型連休中でも平日は休めない」と足早に職場に向かった。JR中野駅では会社員らで混み合う時間帯もあった。
携帯電話の位置情報から滞在人口を推計するNTTドコモのデータによると、品川、新宿両駅周辺の人出は30日午前8時台で、前週の金曜日よりそれぞれ約22%、約16%減少した。
一方で、同様に宣言下で連休の谷間となった昨年4月30日よりは約25%、約66%増えた。
緊急事態宣言を受けて、首都圏の鉄道各社は30日、朝の通勤時間帯で1~2割の減便を実施した。5月6、7両日も減便を予定している。