口癖は「私は天才なんです」…令和版“国会の爆弾男”小西洋之、暴走の歴史

「私はただただ菅総理が憎い。総務行政を私物化して明らかな虚偽答弁を官僚に強いている」
3月17日、参院予算委員会での立憲民主党・小西洋之参院議員(49)の発言だ。小西氏が連日、菅義偉首相や総務省を追及する主題は東北新社が外資規制に抵触していた放送法違反。そもそもこの問題は小西氏が掘り起こしたもので、立憲内からも「満塁本塁打だ!」と称賛の声が上がる。
小西氏は昨年の検察庁法改正案や日本学術会議問題でも過去の答弁書を掘り起こし、丹念な調査で政府を追い詰める令和版「国会の爆弾男」とも言われるが、毀誉褒貶相半ばする。
1990年、徳島大医学部に入学するも「一番好きだった文系の世界」を目指し、東大に再入学。教養学部を卒業後、98年に旧郵政省に入省。追及中の総務省幹部は先輩にあたる。2010年に参院千葉選挙区で初当選し、現在2期目だ。「華麗な経歴への自信から来る傲慢さがある」(政治部デスク)。口癖は「私は天才なんです」で、経歴を並べ立てるように語った後、「放送行政も憲法も医療も、何でも分かる。政界では私一人だけ」とアピールされた政治部記者は枚挙に暇がない。「私の国会質疑を取りあげて」「発掘した資料をお渡しするので書いて欲しい」と丁寧に売り込む一方、記事にしなかった後は「こんな大事なことも分からないのか。バカじゃないか」と記者を罵倒することも。
まだまだある小西氏の暴走ぶり
暴走ぶりは国会でもしばしば問題に。2013年には安倍晋三首相(当時)に「芦部信喜さんという憲法学者をご存じですか」と質問し、「クイズか」と批判された。3月10日の参院予算委で後輩議員に「ウソでもいいから(質問を)通告したと言えばいい」と助言したことがネット上で広がり、18日に日本維新の会の鈴木宗男議員から「限度を超えている」と国会で指弾された。その後も宗男氏がブログで「言いたいことがあるなら堂々と言って来たらいい」と記すと、小西氏が「(宗男氏は)自民党に入りたい一心の売名行為」とツイッターで馬鹿にするなど場外乱闘の泥仕合に。
党内の評判は「一言で言えば変人の一匹狼。だからこそ、独特の視点で良いネタを見つけてくるのも事実だが……」(幹部)。令和版爆弾男は当たれば放送法違反のような本塁打をかっ飛ばすが、外れれば「野党は品のない批判ばかり」と逆風を浴びかねない。立憲幹部は諸刃の剣の“誤爆”を恐れ、小西氏を質問者から外すケースも。本人は「なぜか俺、今回は質問できないんだ」とぼやくこともあるが、好きな言葉は「七転び八起き」だそう。七転八倒となりませんように。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2021年4月1日号)