海外でチケット料の返金が問題になっている。
3月下旬に行われた日本政府、東京都、大会組織委員会、国際オリンピック委員会、国際パラリンピック委員会の5者会議により、海外在住の一般観客を受け入れないことが決まった。
東京五輪大会のチケット販売は、各国の五輪委員会から指定された販売事業者が請け負っている。その仲介事業者から個人客へ販売する際、手数料としてチケット金額の上限20%(ただし6000円以下)の上乗せが認められているのだが、個人客へ手数料の返金を拒否する事業者が現れているのだ。
米ウォールストリート・ジャーナルによれば、渦中にある世界最大の五輪チケット販売事業者「CoSport」のCEO、アラン・ディズダレビッチ氏は「円とドルの取引や、クレジットカードの手数料などで費用がかさみ、(手数料の中から)払い戻せる金が残されていない。利益なんて出ていない」と現状を訴えている。
割を食うのは海の向こうから東京五輪を心待ちにしていた一般の外国人たちということになるが、組織委はこの事態をどう捉えているのか、広報担当に話を聞いた。
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――なぜ手数料は返金されないのでしょうか。
「組織委は各国の公式販売事業者と契約を結んでいます。個人のお客さまが負担する手数料は、組織委に支払われるものではありません。この部分の返金については、各販売事業者が個人のお客さまとの契約に鑑み、決定するものです。組織委は判断には関与していません」
――この事態を組織委はどう捉えているのですか。
「(手数料の返金拒否について)組織委はその判断に関与していないため、コメントする立場にありません」
――販売事業者への返金は1010月以降になるという報道があります。国内でチケット料の払い戻しを募った際は、受け付け終了から約1カ月ほどで返金が始まりました。海外販売事業者への返金はいつ頃を想定しているのですか。
「可能な限り早く、4月中にはキャンセルの受け付けができるよう準備を進めていき、返金の時期に関しても今後検討していきます」
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大会組織委はあくまで、販売事業者と客の問題、というスタンス。返金の日程のメドすら立っていないのだ。
海外に「お・も・て・な・し」をアピールして始動した東京五輪は、いまや見る影もない。