ブラックジョーク? 菅首相「国民全体の奉仕者に」と新人官僚に訓示…士気低下の懸念あり

ブラックジョークか――。キャリア官僚に採用された新人職員の初任研修が7日、オンラインで実施され、菅首相がビデオメッセージで訓示した。

「国民全体の奉仕者として職務に当たってもらいたい」「さまざまな権限を委ねられるが、国民から託されたものであることを決して忘れてはならない」

しかし、霞が関の官僚を「官邸の奉仕者」にしておきながら、よくも「国民全体の奉仕者」などと訓示できたものだ。

「政策に反対する官僚は異動してもらう」と公言する菅首相に役人は恐怖し、今や霞が関からは活発な政策論議は消え、官邸の意向を忖度することが官僚の最優先になっている状況だ。

「官僚支配もよくありませんが、安倍・菅政権によって、官僚組織は想像以上に弱体化してしまった。法案から多数の誤記が見つかるなど、これほどミスを頻発することはかつてなかった。士気が落ちているのだと思う。何しろ“国民の公僕”として政権に意見をすると左遷され、アベノマスクなど、官邸が思いつきで始めた政策を強いられる。なぜ官僚になったのか、目的意識さえ揺らいでいる心配があります」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)

安倍政権以降、政治家を守るために、官僚は国会で嘘までつかなくてはいけなくなってしまった。「国民全体の奉仕者」という首相の訓示を真に受けた新人は、ほとんどいないはずだ。