新型コロナウイルスの「蔓延(まんえん)防止等重点措置」の適用対象に東京、京都、沖縄の3都府の追加が決まった。感染「第4波」は大型連休を直撃、コロナ破綻も増加傾向で、経済への悪影響は一段と深刻になる。感染力の高い変異株が流行の主流となった場合、東京の経済損失が約4兆円増える可能性があるとの試算もある。
菅義偉首相は9日、都道府県間の不要不急の移動について「極力避けていただきたい」と述べ、協力を呼びかけた。
東京は緊急事態宣言が解除されてから約3週間で再び宣言と同水準の感染防止策に逆戻りとなる。期間は東京が4月12日~5月11日、京都と沖縄が4月12日~5月5日で、大型連休も含まれる。すでに重点措置を実施中の宮城県や大阪府、兵庫県を含めて例年多くの観光客を集めている地域ばかりだ。
東京商工リサーチによると、企業のコロナ関連破綻(負債1000万円以上)は今年2月に122件、3月に139件と月間最多を更新、4月は9日時点で60件と前月を上回るペースで発生している。引き続き飲食業や建設、アパレル、宿泊業の破綻が多い。
東京大の仲田泰祐准教授と藤井大輔特任講師のチームによると、変異株の感染力を従来の1・5倍と想定し、英国のように急激に変異株の割合が上昇して流行の主流となった場合、7月ごろにはほぼ主流になると見込まれる。東京の1日当たりの感染者数は5月に1400人を突破し、緊急事態宣言が必要な水準となる。その場合、変異株が広がらず、宣言も避けられた場合と比べて、最終的な損失は3兆7600億円増えるとした。
一方、米国のように変異株の増加が比較的緩やかな場合、主流になるのは年末だが、感染者数は5月に1000人を超える。損失の増加額はやや少なくなるものの、2兆円を上回る見込みだ。
仲田准教授は「首都圏ではいかに変異株の割合増加を抑えるかが最重要課題だ。大阪など変異株が広がっている地域との往来をなるべく控えるべきだろう。拡大の兆候が出た際にいち早く強い対策をとることで、結果的に損失を抑えることができる」としている。