米ワシントンで16日に行われる菅首相(72)とバイデン米大統領(78)の会談では、首脳間の個人的な信頼関係を築けるかどうかも焦点の一つだ。ともに世襲政治家ではないたたき上げで、政権中枢でトップを支えた経験など、共通点も多い。
首相とバイデン氏は年齢も近く、それぞれ地方政界で政治家として歩み始めた。秋田出身の首相は、国会議員秘書を経て1987年に横浜市議に初当選した。バイデン氏は、弁護士を経て70年に東部デラウェア州ニューキャッスル郡議会議員選挙で初当選している。
自身より若いトップを支えた点も同じだ。首相は約7年8か月続いた第2次安倍政権で官房長官を務めた。バイデン氏も2009~17年に、オバマ大統領の下で副大統領の地位にあった。首脳の近くで実績を重ねた経歴は、実務者が議論を積み上げる「ボトムアップ型」の政治手法につながっていると見る向きも多い。
甘党の点も似通う。首相はパンケーキや大福を好み、バイデン氏はアイスクリームに目がない。酒、たばこをたしなまない主義も共通している。
首相とバイデン氏は、これまで2回の電話会談を行ったほか、3月にオンライン形式で開かれた日米豪印4か国首脳会談にも参加した。首相が1月の電話会談で提案して以降、互いに「ヨシ」「ジョー」と呼び合う。対面を前に、日本政府関係者は「電話などでのやり取りはかみ合っており、相性は良いのではないか」と指摘する。
安倍前首相はトランプ前大統領と蜜月関係を築き、日米関係を強化した。首相は6日のBS日テレの番組で「会談を通じて個人的な関係をまず構築していきたい」と意気込みを語っており、両首脳がいかに距離を縮められるか注目される。