イノシシ駆除に先端技術 わなにかかるとメールで通知

茨城県鉾田市は、イノシシ捕獲に情報通信技術(ICT)を活用する。獲物がわなに掛かるとセンサーが反応、メールで知らせるシステムだ。わなを巡回して確認する作業を不要にすることで、高齢化の目立つ猟友会員の負担を軽減する狙いがある。【根本太一】
イノシシは、以前は筑波山麓(さんろく)以北が生息域だったが、2009年度ごろから鉾田市でも目撃され始めた。市内の被害はサツマイモを中心に年間500万円を超えており、市は、猟友会に委託し約200カ所に捕獲わなを設置。19年度は16頭を駆除した。
しかし、一度わなに掛かったイノシシに、逃げられてしまった例もあるという。猟友会は3日に1度、捕獲の確認に見回りしているが、会員28人の平均年齢は70歳以上。鉾田は傾斜地も多く、体力的に負担となっていた。
新システムは、わなに全地球測位システム(GPS)付きの「子機」を設置する。足をとらえる「くくりわな」などに掛かったイノシシが暴れるとワイヤが外れてセンサーが反応。発信された電波を市役所屋上の「親機」が受信し、職員のスマートフォンやパソコン画面にメールで位置情報を伝える仕組みだ。
イノシシによる家畜伝染病「豚熱」の発生も懸念される中で「負担を減らし、駆除数を増やしたい」と市担当者。猟友会代表の杉本洋さん(72)も「会員一人が約1時間かけて見回る手間が省けて楽になる」と歓迎している。