小学生救助の船長らに感謝状 香川・坂出沖小型船沈没

令和2年11月、香川県坂出市の与島(よしま)沖で小学生52人を含む62人が乗った小型船が沈没した事故で、救助に当たった与島漁協関係者ら6人と14団体に26日、香川県知事、第6管区海上保安本部長、香川県坂出市長の3者から感謝状が贈られた。
坂出市役所で行われた贈呈式には、児童らを救助した漁船の船長や、周辺捜索や支援物資提供などの救助支援を行った漁船乗組員、近くの企業代表者らが出席。
浜田恵造知事は「大惨事にならずに済んで、みなさんの勇気と行動に敬意を表する」とたたえた。自身も救出活動を行った漁協の岩中高夫組合長は感謝状を手渡され、「漁師として海難救助は当然のこと。全員救助はこれ以上ない結果だ。表彰は、ただただ感謝している」と話していた。
事故は、昨年11月19日午後4時40分ごろ、修学旅行の同市立川津小6年生らを乗せた小型船の船長が「漂流物に衝突し浸水」と118番したが、船は間もなく沈没。全員が救命胴衣を着け、船の屋根や海中で救助を待った。現場に駆け付けた漁船4隻の6人が全員を救出。児童ら3人は低体温症などで搬送されたが、命に別条はなかった。