鹿児島2児遺体、殺人で父親を逮捕へ…遺書残してホテルから飛び降りる

鹿児島市のホテルの一室で2月、子ども2人の遺体が見つかった事件で、福岡、鹿児島両県警の合同捜査本部は26日にも、40歳代の父親を殺人容疑で逮捕する方針を固めた。父親は事件後、ホテルのベランダから飛び降りて入院していたが、同日に退院する見通しで、取り調べに耐えられると判断した。
捜査関係者によると、父親は2月26日、鹿児島市内のホテル一室で長男(3)と長女(2)の首を絞めて殺害した疑いが持たれている。室内からは父親が書いたとみられる遺書が見つかった。自身と幼児2人の葬儀を依頼し、自殺をほのめかす内容だった。
両県警の発表によると、父親は養子で小学3年の男児(9)と、実子2人の計4人暮らし。同25日午前、宮崎県串間市の商業施設で放置されたレンタカーが発見され、福岡県警が同日午後、車の借り主だった父親の福岡県飯塚市の自宅を訪ね、養子の遺体を見つけた。父親と幼児2人が鹿児島市のホテルに滞在していることが判明。捜査員が同26日夜に部屋に踏み込んだ直後、父親はベランダから飛び降りた。室内で2人が遺体で発見された。
司法解剖の結果、2人はいずれも首を絞められたことによる窒息死で、養子は病死の可能性が高いという。父親は、腰や足などの骨を折る重傷で鹿児島県内の病院に入院して治療していた。合同捜査本部は26日中に父親の身柄を福岡県内に移して調べるとみられる。