共演したトークイベントで無理やりキスされたとして、タレントの岡本
夏生
( なつき ) さんが、お笑い芸人のふかわりょうさんに1円の損害賠償などを求めた訴訟で、東京地裁は27日、ふかわさんに同額の賠償を命じる判決を言い渡した。ふかわさん側は「観客を笑わせるための『キス芸』で、岡本さんも受け入れていた」と主張したが、男沢聡子裁判長は「抵抗の余地を与えない暴力的なキスで、芸とはかけ離れている」と退けた。
判決によると、2人は2016年4月、東京都内で開かれたイベントに出演したが、険悪な雰囲気となり、一度ステージの幕が下りて中断した。再開時にふかわさんは上半身裸になっており、その後、ステージ上で岡本さんを押し倒して3回キスをした。
判決は「原告が受けた精神的苦痛への慰謝料は80万円」と認定した上で、請求額が1円だったことから、賠償額も1円とした。ふかわさん側も、岡本さんがブログでキスを批判したことなどを名誉
毀損
( きそん ) だとして1円の賠償を求めて反訴していたが、判決は「正当な意見・論評の範囲内だ」と退けた。