「置き配」で誤配の荷物は「拾得物」?…届け出急増、警察「まずは業者に連絡を」

誤って送られてきた宅配物が静岡県警に拾得物として届けられるケースが県内で増えている。昨年は前年比66・6%増となる40点の届け出があったという。新型コロナウイルスの影響でインターネット通販が活況であることに加え、商品を受取人に手渡さずに玄関の前などに置いてもらう「置き配」の定着が背景にあるとみられる。
昨年8月、静岡市に住む女性が、自宅の玄関前に身に覚えのない段ボール箱が置かれているのに気付いた。確認してみると箱にはネット通販サイトのロゴが入っており、添付された伝票には届け先として他人の住所が記されていた。「置き配」を利用した荷物の誤配送だったとみられ、女性は県警に落とし物として届け出たという。
配達員と接触する必要がない「置き配」は、共働きなどで日中不在の世帯が増える中、宅配方法として利用が広がっている。最近では新型コロナの感染防止で人との接触を極力、避けるというニーズもある。一方で、対面ではないことから、配達員が違う住所に置いたことに気づかないケースも出ている。
県の県民生活課によると、新型コロナの感染が深刻化した昨年度以降、「置き配」に関する相談が寄せられるようになった。「頼んだ覚えのない商品が届いた」「配達完了と通知が来たが、別の家に届いているようだ」といった内容だ。
県警に届けられた拾得物は、連絡先が分かれば、差出人や宅配業者に返している。ただ、こうしたケースが相次げば、県警の業務負担増につながりかねない。会計課の担当者は、「明らかに誤配送の場合はまずは業者に連絡し、差出人不明など不審な荷物の場合は警察に届け出てほしい」と呼びかけている。
届け出件数は18%減 土産やカメラ 大幅減

一方で、2020年に県警に寄せられた拾得物の届け出件数は、前年比18・2%減の32万8624件だった。減少は3年ぶり。新型コロナの影響による旅行控えが主因とされ、土産を含む飲食物やカメラの拾得が大幅に減った。
月別では、新型コロナの感染拡大が目立つようになった3月から前年同月比で減少し始めた。全国に緊急事態宣言が発令された4月は36・7%減、5月は58・1%減となった。
1件で複数の物品が届けられるケースがあり、物品の拾得物数は計46万4471点だった。品目別では、「カメラ類」が前年比42・8%減の382点で、減少幅が最も大きかった。土産などを含む「食料品類」は33・0%減の7338点だった。また、お金は12・9%減の計4億1501万円あった。