新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)対策として、政府は、短時間で感染の判定ができる抗原検査の簡易キットを無償配布する。病院や高齢者施設を対象に最大800万回分を配布予定で、早ければ月内にも始める。のどの痛みやだるさなどの症状が出た人を素早く検査して感染者を効率よく把握するため、キットの活用を推進する狙いがある。
抗原検査キットは鼻の粘液にウイルス特有のたんぱく質(抗原)が含まれているか調べるもので、約30分で簡単に判定できる。
今月、発表された調査で、症状がある人が感染している割合は9%と、無症状の人の1%より高いという結果が判明。専門家から、キットを活用して有症状者に重点を置いた検査を迅速化することがクラスター対策に有効との意見が出た。
そこで、厚生労働省は、病院や介護老人保健施設、特別養護老人ホームなどにキットを配布し、職員に症状が出たら、速やかに調べてもらうことにした。陽性者が見つかった場合には、周囲の人も含め、より精度の高いPCR検査などを実施して確認する。
厚労省は今月中旬、メーカーからキットを購入する。いずれは文部科学省とも連携して、大学でのキット普及策の検討も進めていきたい考えだ。