イージス艦の女性艦長や、女性パイロットなど、ニュースなどで、女性自衛官の活躍を目にする機会が増えてきました。実際にどれぐらい増えているのでしょうか。また、女性が活躍するためには、どんなハードルがあるのでしょうか。(ライター・加藤博章) ●ニュースに出てくる女性自衛官 まずは、ニュースに出てくるような有名な人物からみていきましょう。ネットで目立つのは、音楽隊の女性自衛官です。 陸上自衛隊中部方面音楽隊に所属するソプラノ歌手の鶫真衣3等陸曹は、「陸自の歌姫」と呼ばれ、人気があります。 海上自衛隊東京音楽隊の三宅由佳莉3等海曹も「海自の歌姫」として有名です。 専業歌手として初めて採用された自衛官です。時事ドットコムのインタビューで、「音楽隊員も他の隊員と同じ訓練を受けるのですが、女子大生としてのほほんと生きてきた私にとってはすごく厳しくて、かなりの衝撃でした」と語っています。 音楽隊はイベントなどで、一般の方の目に触れる機会も多いのですが、それ以外の様々な分野でも、たくさんの女性自衛官が活躍しており、「女性初」として報じられるケースもあります。 例えば、2018年には松島美紗2等空尉が女性初のF-15パイロットになり、話題になりました。 2015年に、航空自衛隊において、女性の戦闘機操縦が可能になったことで、道が開けました。松島さんは、令和元年版防衛白書で、「日々の訓練は、いかなる状況下においても任務を完遂できるよう、時には自分の心身の限界まで追い込まれる非常に過酷なもの」と語った上で、「いち早く一人前の戦闘機操縦者となるべく日々精進していきたい」と意気込んでいます。 海上自衛隊でも、2018年には、東良子1等海佐が第一護衛隊司令に就任し、女性初の護衛隊司令が誕生しました。東さんは、常に「女性初」の肩書を歩んできました。日本経済新聞によると、女性は護衛艦ではなく、補給艦などの訓練が中心で、「君たちが現役の間は護衛艦に乗ることはない」とまで言われたことがあるそうですが、複数の護衛艦を束ねる指揮官にまでなりました(現在は異動)。男性の部下から「椅子のカバーはピンクにしますか」と言われたこともあるそうで、どう接したらいいのか、慣れないものがあったようです。 ●女性自衛官は1.7万人、全体の7.4% それでは具体的な数がどうなのかをみていきましょう。 2020(令和2)年3月末時点で、女性自衛官の数は、約1.7万人(自衛官全体の7.4%)で、10年前の2010(平成22)年約1.2万人(約5.2%)に比べると、2.2%増加しています。
イージス艦の女性艦長や、女性パイロットなど、ニュースなどで、女性自衛官の活躍を目にする機会が増えてきました。実際にどれぐらい増えているのでしょうか。また、女性が活躍するためには、どんなハードルがあるのでしょうか。(ライター・加藤博章)
まずは、ニュースに出てくるような有名な人物からみていきましょう。ネットで目立つのは、音楽隊の女性自衛官です。
陸上自衛隊中部方面音楽隊に所属するソプラノ歌手の鶫真衣3等陸曹は、「陸自の歌姫」と呼ばれ、人気があります。
海上自衛隊東京音楽隊の三宅由佳莉3等海曹も「海自の歌姫」として有名です。
専業歌手として初めて採用された自衛官です。時事ドットコムのインタビューで、「音楽隊員も他の隊員と同じ訓練を受けるのですが、女子大生としてのほほんと生きてきた私にとってはすごく厳しくて、かなりの衝撃でした」と語っています。
音楽隊はイベントなどで、一般の方の目に触れる機会も多いのですが、それ以外の様々な分野でも、たくさんの女性自衛官が活躍しており、「女性初」として報じられるケースもあります。
例えば、2018年には松島美紗2等空尉が女性初のF-15パイロットになり、話題になりました。
2015年に、航空自衛隊において、女性の戦闘機操縦が可能になったことで、道が開けました。松島さんは、令和元年版防衛白書で、「日々の訓練は、いかなる状況下においても任務を完遂できるよう、時には自分の心身の限界まで追い込まれる非常に過酷なもの」と語った上で、「いち早く一人前の戦闘機操縦者となるべく日々精進していきたい」と意気込んでいます。
海上自衛隊でも、2018年には、東良子1等海佐が第一護衛隊司令に就任し、女性初の護衛隊司令が誕生しました。東さんは、常に「女性初」の肩書を歩んできました。日本経済新聞によると、女性は護衛艦ではなく、補給艦などの訓練が中心で、「君たちが現役の間は護衛艦に乗ることはない」とまで言われたことがあるそうですが、複数の護衛艦を束ねる指揮官にまでなりました(現在は異動)。男性の部下から「椅子のカバーはピンクにしますか」と言われたこともあるそうで、どう接したらいいのか、慣れないものがあったようです。
それでは具体的な数がどうなのかをみていきましょう。
2020(令和2)年3月末時点で、女性自衛官の数は、約1.7万人(自衛官全体の7.4%)で、10年前の2010(平成22)年約1.2万人(約5.2%)に比べると、2.2%増加しています。