東京の感染「流行の主体が変異株に」 短期間での感染数増加を警戒

新型コロナウイルスの感染状況を分析する東京都のモニタリング会議が20日に開かれ、「流行の主体が感染力の強いN501Y変異株に置き換わったと考えられる」との見解が示された。大型連休後に主要繁華街の人出が増えているとし、新規感染者数に関して「短期間で再び増加に転ずることへの警戒が必要」と指摘した。
20日の新規感染者数は前週の木曜日に比べ167人減の843人。7日連続で前週の同じ曜日を下回った。都の集計に基づく重症者数は、前日から4人減って69人。
同会議によると、都などが行ったN501Y変異株のスクリーニング検査の陽性率は3~9日で約75%。この結果を踏まえ、都内の感染は7~8割までN501Y変異株に置き換わっているとみている。
変異株の影響で人流抑制が感染者数減少に結び付くまでに、第3波など従来に比べ時間がかかっているとの分析も報告。専門家は、大阪では夜間の繁華街での人出が減少に転じてから感染者数減少までに5週間ほどかかったとの見解を示し、東京に関して「ここで人流が大きく戻りはじめると、再び感染拡大に向かう可能性がある」と指摘した。