【独自】平山郁夫ら巨匠の偽版画100点超確認…精巧だが押印や紙質に相違点

日本画の巨匠・平山郁夫らの絵画を基にした版画の偽作が大量に流通していた事件で、警視庁と民間の専門機関がそれぞれ進めている鑑定で、作家4人の計100点を超える版画が偽作と確認されたことが捜査関係者などへの取材でわかった。作家の押印や紙質などが本物と異なっていた。警視庁は、いずれも大阪府の画商男性(52)が販売元とみて裏付けを進めている。
捜査関係者によると、警視庁は昨年12月、画商が版画を保管していた大阪市の会社事務所などから約80点の版画を押収した。平山郁夫、東山

魁夷
( かいい ) など日本人作家6人のほか、ピカソやシャガールなど海外作家の版画も含まれていた。
偽版画は精巧に作られていたが、警視庁が高性能な顕微鏡などを使って鑑定したところ、複数の偽作が確認された。例えば、東山魁夷の風景画「草青む」では、作品の右下の余白にある「魁」の字を崩した印影が押印ではなく、印刷されたものだと判明した。
一方、民間の鑑定機関「東美鑑定評価機構」(東京)は3月以降、画商が偽作を認めた平山、東山ら3作家の版画10作品について、各地の百貨店などが客から回収した計約200点を対象に鑑定を進めている。これまでに百数十点の鑑定を済ませ、サインや紙質の違いなどから、相当数を偽作と判断したという。
また、画商が作品を扱っていた油彩画家・有元利夫の専門家らも、独自の調査で偽作を確認している。