和歌山県は、和歌山市の人工島・和歌山マリーナシティへの誘致を進めるカジノを中核とする統合型リゾート(IR)について、カナダの「クレアベストグループ」の関連会社「クレアベストニームベンチャーズ」(東京)を事業者に決定する方針を固めた。近く発表する。IR誘致を目指す国内4地域の自治体で、事業者を決定するのは初めて。
県の事業者公募には昨春、クレアベストと香港の「サンシティグループ」の関連会社「サンシティグループホールディングスジャパン」(東京)が応募。両社が提出した事業計画について、有識者らでつくる県の選定委員会が審査を進めていた。
しかし、5月12日にサンシティが「新型コロナウイルスの影響で世界経済の先行きが不透明」などとして、県に辞退を届け出て撤退。クレアベストを事業者に選ぶかどうかが焦点だった。
関係者によると、選定委は、感染症対策を担うメディカルセンターの設置や、ギャンブル依存症対策を海外の関係機関と協力して行う計画などを評価。「審査基準をクリアしている」と選定委からの報告を受け、県は同社を事業者とする方針を決めた。
政府は昨年12月、選定基準となる事業の経済効果やギャンブル依存症対策などを盛り込んだ基本方針を決定。これに基づき、自治体と事業者は2021年10月~22年4月、政府に「区域整備計画」を提出し、全国で最大3か所が選ばれる。
IRについて、和歌山県は26年春の開業を目指している。このほか大阪府・大阪市、長崎県、横浜市が誘致計画を進めている。