ワクチン提供、ベトナム・マレーシアにも…米とも連携して中国に対抗

日本政府は、国内での使用を見合わせている英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの一部を、感染が急増しているベトナムとマレーシアに月内にも無償で提供する方向で調整に入った。ワクチンの海外供与は、台湾に続いて2例目となる見通しだ。
ベトナムは5月上旬からコロナ感染が急増し、世界保健機関(WHO)の集計によると、5月26日には過去最多の470人が新たに感染した。
マレーシアでも5月30日に過去最多の9020人の新規感染が確認され、両国のワクチン不足は深刻化している。
日本政府は、すでに両国の保健当局がアストラゼネカ製のワクチンの使用を許可していることから、日本国内で当面使用予定のない同社製のワクチンを提供しても問題がないと判断した。国際機関を通さず、直接供与する方向だ。数量は今後、決定する。
また、太平洋の

島嶼
( とうしょ ) 国への提供も検討している。日本政府が今月下旬にテレビ会議方式で開催する島嶼国首脳らによる「太平洋・島サミット」で、菅首相が表明する方向だ。国際機関を通じた支援となる見通しだ。
ワクチンの提供を巡っては、日本政府は2日に開催したワクチンサミットでアストラゼネカ製ワクチンを念頭に3000万回分を海外に提供する方針を表明し、4日に台湾に124万回分を無償供与した。
中国は国産ワクチンを80か国以上に供給するなど、積極的な「ワクチン外交」を展開している。日本政府としては、米国などと連携して中国に対抗する狙いがある。