選挙区内の有権者に現金など計約80万円相当を配ったなどとして、東京地検特捜部は8日、前経済産業相の菅原一秀元衆院議員(59)=東京9区、3日辞職=を公職選挙法(寄付の禁止)違反で略式起訴した。検察審査会の起訴相当議決を受けた再捜査で、不起訴とした時点を約50万円上回る寄付が裏付けられ、一転して刑事責任を問う必要があると判断した。
安倍晋三前内閣の閣僚経験者が起訴されるのは河井克行元法相(58)、吉川貴盛元農相(70)に続き3人目。地検によると、菅原元議員は起訴内容を認めているという。
特捜部によると、菅原元議員は2018年4月~19年10月、選挙区内の33団体と26人に計71回、祭りなどの行事の祝儀や葬儀の香典などとして現金計53万円、枕花と祝花20個(計約27万円相当)を渡したとされる。東京簡裁が罰金の略式命令を出して菅原元議員が納付すれば罰金刑が確定し、公選法の規定で公民権は原則5年間停止される。議員辞職などの事情が考慮されて期間は短縮される可能性もある。
特捜部は20年6月、秘書が葬儀に代理で持参した香典や枕花約30万円相当について起訴猶予としたが、東京第4検察審査会が21年2月、起訴相当と議決した。【志村一也、国本愛】