大学でオンライン授業のみは「義務不履行」、明星大生が提訴へ 今後の争点は?

東京都日野市にある明星大学に通う男子学生が、コロナ禍で対面授業をやらないのは大学側の義務違反だとして、学費の一部返還などを求めて、東京地裁に提訴する予定だと報じられ、話題となった。 朝日新聞デジタル(6月9日)によると、男子学生は2020年4月に入学したものの、入学式もなく、所属の経営学部で受けた2020年度の授業はオンラインのみで、録画された講義動画を見てレポートを提出するのが主な内容だった。 裁判では、「対面授業を実施できない理由や、それに代わる学生の交流機会の設定などの必要な情報を、学生に対し丁寧に説明する」などの文部科学省の要請に反する対応だったとしたうえで、施設を利用させることなどについて学生との契約義務を履行していないと主張し、学費の返還分を含めた計140万円の損害賠償を大学側に求める予定だという。 ●「授業料や施設維持費の返還・減額は実施していない」 明星大の広報は6月14日、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、「訴状等が本学に届いていないため、詳細が確認できない状況」と回答した。 広報によれば、2020年度当初はすべての学部の授業をオンライン授業でおこなったが、後期からは対面が必須の科目では対面授業も実施。しかし男子学生が在籍する経営学部は、対面授業が必須の科目はなかったため、すべてオンライン授業で実施したという。 提訴する男子学生は、学費の返還などを求める予定としているが、大学側は安全確保との両立を図りながら学修機会の保障をおこなってきたとして、「授業料や施設維持費の返還・減額は実施していない」としている。 「昨年度は遠隔授業実施のための整備や修学支援のために多額の費用が生じましたが、入学時にお約束している学費を増額することはおこなっておりません。 また、本学における『施設維持費』は『施設利用料』とは異なり、教育・研究・管理運営のため長期にわたり利用する施設や設備を維持するために、過去、現在、未来の学生に均等に負担してもらう仕組みになっております」(明星大) 授業方針、授業料や施設維持費に関する考え方は、2020年9月に学生および保護者ポータルサイトや保護者向けの会報において、説明したという。また、コロナの感染動向を考慮しながら学生同士や教職員との交流の場を設定し、教員によるガイダンスなどもおこなったとする。 ●「債務不履行および不法行為」に基づく請求 長引くコロナ禍で、昨年度は多くの大学がオンライン授業を実施した。今回のような訴えが認められれば、広範囲に影響がでそうだ。法的にはどう考えられるのか。
東京都日野市にある明星大学に通う男子学生が、コロナ禍で対面授業をやらないのは大学側の義務違反だとして、学費の一部返還などを求めて、東京地裁に提訴する予定だと報じられ、話題となった。
朝日新聞デジタル(6月9日)によると、男子学生は2020年4月に入学したものの、入学式もなく、所属の経営学部で受けた2020年度の授業はオンラインのみで、録画された講義動画を見てレポートを提出するのが主な内容だった。
裁判では、「対面授業を実施できない理由や、それに代わる学生の交流機会の設定などの必要な情報を、学生に対し丁寧に説明する」などの文部科学省の要請に反する対応だったとしたうえで、施設を利用させることなどについて学生との契約義務を履行していないと主張し、学費の返還分を含めた計140万円の損害賠償を大学側に求める予定だという。
明星大の広報は6月14日、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、「訴状等が本学に届いていないため、詳細が確認できない状況」と回答した。
広報によれば、2020年度当初はすべての学部の授業をオンライン授業でおこなったが、後期からは対面が必須の科目では対面授業も実施。しかし男子学生が在籍する経営学部は、対面授業が必須の科目はなかったため、すべてオンライン授業で実施したという。
提訴する男子学生は、学費の返還などを求める予定としているが、大学側は安全確保との両立を図りながら学修機会の保障をおこなってきたとして、「授業料や施設維持費の返還・減額は実施していない」としている。
「昨年度は遠隔授業実施のための整備や修学支援のために多額の費用が生じましたが、入学時にお約束している学費を増額することはおこなっておりません。
また、本学における『施設維持費』は『施設利用料』とは異なり、教育・研究・管理運営のため長期にわたり利用する施設や設備を維持するために、過去、現在、未来の学生に均等に負担してもらう仕組みになっております」(明星大)
授業方針、授業料や施設維持費に関する考え方は、2020年9月に学生および保護者ポータルサイトや保護者向けの会報において、説明したという。また、コロナの感染動向を考慮しながら学生同士や教職員との交流の場を設定し、教員によるガイダンスなどもおこなったとする。
長引くコロナ禍で、昨年度は多くの大学がオンライン授業を実施した。今回のような訴えが認められれば、広範囲に影響がでそうだ。法的にはどう考えられるのか。