枝野氏、突如「消費減税目指す」立民混乱…安住氏「複雑な心境だ」

立憲民主党が、枝野代表が打ち出した消費税率の引き下げを巡って混乱している。枝野氏は時限的な5%への消費減税を目指すと表明したが、党内では次期衆院選の公約に掲げるかどうかについて賛否が入り乱れている。
枝野氏は15日の衆院本会議で、新型コロナウイルスの支援策として「税率5%への時限的な消費税減税を目指す」と表明した。5月に出版した著書では、消費減税について「全て否定するものではない」としつつも、「多くの懸念がある。丁寧に議論していく」と慎重な考えを示していた。
突然の「減税」表明に、党内では驚きの声があがった。枝野氏が本会議後、「選挙公約ではなく、政権として実現する」と記者団に説明したため、困惑が広がった。
2012年、民主党政権は自民、公明両党の協力を得て、5%から10%への消費増税を決めた。野田佳彦元首相ら当時の政権幹部を中心に、消費減税に慎重な議員は立民内に少なくない。当時、財務相だった安住淳国会対策委員長は枝野氏の発言について、「個人としては複雑な心境だ」と記者団に漏らした。
福山幹事長は16日の記者会見で、「代表は、実現可能性が非常に低いから『目指す』と言った」と火消しを図った。泉政調会長は24日、「消費減税を公約で『やれます』とまで断言できない」と語った。「時限措置というが、一度引き下げたら再び上げるのは至難の業だ」との声もある。
一方、党経済政策調査会長を務める江田憲司代表代行は16日の記者会見で、「代表は一貫して5%減税に積極的だった。衆院選では政権公約に反映させる」と明言。「財源がまかなえれば5%に据え置く」と述べ、減税の恒久化にも意欲を見せた。
立民内では、馬淵澄夫元国土交通相らが、れいわ新選組の山本代表と超党派の研究会を設立し、消費減税を衆院選での野党共闘の目玉政策に位置づけようと活動している。立民中堅は「減税を掲げることで、19年参院選で旋風を起こしたれいわが候補者擁立を控えるなら、その方が良い」と語る。