再燃する「バイトテロ」 変化する“拡散ルート”は第三者閲覧不可の「鍵付き」 拡散させた人物も罪の可能性

飲食店やコンビニなどのアルバイト店員が不適切な動画をインターネット上に投稿する「バイトテロ」が再燃している。2019年ごろ立て続けに発覚し民事訴訟や刑事事件にも発展する事例もあったが、今回の再燃には新たな“拡散ルート”が絡んでいるようだ。
カレーチェーン大手の「カレーハウスCoCo壱番屋」では今月、福岡県内の店舗で男性アルバイトがまかないのカレーで悪ふざけする様子を撮影した動画が拡散された。動画には男性が自分のズボンの中に手を入れ、カレーに振り掛けるようなしぐさでおどける様子が映っていた。運営会社の壱番屋は「お客さまに不快、不安な思いをさせた」と謝罪し、店員を「厳正に対応する」とコメントした。
デリバリーピザ大手のドミノ・ピザ・ジャパンも今月11日、従業員による不適切動画を謝罪。商品のシェイクを調理した男性従業員が、残ったシェイクを調理器具から直接何度もなめる様子が撮影されていた。
いずれの動画もインスタグラム上に投稿されていて、アカウントは第三者は閲覧できない「鍵付き」だった。ITジャーナリストの三上洋氏は「身内しか見ないという安易な投稿が結果的に拡散される構図は変わらない。今回はフォロワーからの“タレコミ”を動画で紹介するゴシップ系ユーチューバーが取り上げたことで一気に拡散されたようだ」と解説する。
バイトテロが法的措置に発展した事例もある。大手回転ずしチェーンで19年、店内でごみ箱に捨てた切り身をまな板に戻す動画を投稿した元アルバイト店員の少年3人(いずれも当時)は偽計業務妨害の疑いで書類送検された。
弁護士の高橋裕樹氏は「刑事事件の場合は、不適切行為を実施した本人や動画投稿者だけでなく、身内のみが閲覧できた動画を外部に拡散させた人物も偽計業務妨害罪に問われる可能性が高い」と指摘する。
13年には東京都内のそば店で、当時アルバイトの男性が調理場で撮影した画像がツイッターで炎上。投稿をきっかけに破産に追い込まれたとして、同店は撮影に関わった男性らに損害賠償を求める訴訟を起こした。
一瞬の悪ふざけでも当然、代償は重い。