《学童多し注意》。現場は通学路で注意を促す、黄色い立て看板が掲げられていた。それにもかかわらず事故は起き、運転手の呼気からは基準値を超えるアルコールが検出された。「悔しい」。児童らを知る人たちは、悲しみの中に憤りをのぞかせた。
千葉県八街(やちまた)市の市道でトラックが小学生の列に突っ込み、5人が死傷した現場はガードレールなどがなく、登下校に際して児童らは「広がらず一列に並んで歩くこと」を学校側から教えられていた。 住民の男性(67)によると、事故に遭った5人は、いつも一緒に下校。「楽しそうに声をあげていたが、しっかり列になっていた。信じられない」と語る。
一方、死亡した谷井勇斗君の同級生の男児(8)は事故当日も途中まで一緒に帰り、いす取りゲームの話で盛り上がっていたという。事故はニュースで知ったが谷井君が巻き込まれたなど具体的な状況は分からなかったという。
男児は「(谷井君は)いす取りゲームが弱く、『もうちょっとがんばる』と言っていた。明るい子で、もう一緒に遊べないなんて嫌だ」と話した。
現場付近の立て看板には多くの花や菓子などがそなえられた。
献花に訪れた1年生の娘を持つ自営業の男性(53)は「お父さんやお母さんの気持ちを考えると、胸が締め付けられる」と声を震わせた。
事故を起こしたのは近くの運送会社の運転手、梅沢洋容疑者(60)=自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで現行犯逮捕=で、酒も飲んでいたという。
近くに住む女性(81)は「飲んだら乗るなといわれている。ましてや通学路で子供の命を奪った責任は大きい」。献花した男性も「運転する気持ちの問題だと思う。情けない」と吐き捨てるように言った。