弟子と交際相手の女性をネタにした快楽亭ブラックさん(69)の落語などで名誉を傷つけられたとして、この女性がブラックさん側に330万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が1日、東京地裁であった。中村心裁判長は「原告の女性としての尊厳を著しく害する内容だった」と述べ、ブラックさんに慰謝料30万円の支払いを命じた。
問題となったのは、ブラックさんが2019年11月頃に収録・販売した落語のCDや20年5月に「ユーチューブ」で生配信した動画など。当時の弟子と交際相手に関する「下ネタ」で、特に交際相手側を性的に
揶揄
(やゆ)した内容が含まれていた。
訴訟でブラックさん側は、「弟子を揶揄したつもりだった」と主張したが、判決は「原告は自分の話だと認識できた」と指摘。一方、「社会的評価の低下」が要件となる名誉
毀損
(きそん)の成立までは認めず、ブラックさんが業界関係者ら最大300人に謝罪の手紙を送ることなどを求めた原告側の請求は退けた。
判決後、取材に応じたブラックさんは「セクハラやパワハラに厳しい昨今の世情から、敗訴は覚悟していた。ただ、書類を出すだけで裁判が終わってしまい、論戦の機会がなかったのは残念だ」と述べた。