文部科学省は6日、スーパーコンピューター「
富岳
(ふがく)」を使い、国立競技場(東京都新宿区)に観客1万人を入れた場合の新型コロナウイルスの感染リスクを解析した結果を発表した。間隔を空けて座るなど感染対策を行えば、リスクは「ゼロに近い」と評価した。
競技場は東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる。理化学研究所などのチームは、都内の市中感染率を約0・1%とし、1階に観客を1万人入れて感染者が10人いると仮定。全員がマスクをつけ、1席ずつ空けて4時間座り続け、終始前を向いて会話した場合、ウイルスを含む
飛沫
(ひまつ)がどう広がるか計算した。
その結果、設計通りに空調が働き、風が観客の後ろから前に流れれば、会場で新たに感染する人は「ゼロに近い」と評価した。間隔を空けなくても、新規感染者は0・08人にとどまった。
一方、風が観客の前から後ろに流れると、飛沫が顔にかかり、感染リスクが上がると評価。間隔を空ければ新規感染者は0・23人だが、席を詰めると4・7人に増えると試算した。
感染力の前提は従来型のウイルスで評価している。
感染症に詳しい大石和徳・富山県衛生研究所長の話「人が動かない条件での解析だが、実際はハイタッチなど接触がある。その感染リスクも注意すべきだ」