民家からうめき声、玄関奥に倒れていた女性救出…熱海派遣の横須賀市消防

大規模な土石流が発生した静岡県熱海市に県緊急消防援助隊の一員として派遣されていた神奈川県横須賀市消防局の12人が帰隊し、リーダーの宍戸真也さん(48)と人命救助に当たった鈴木崇幸さん(44)が7日、現地での活動を振り返った。
土石流が発生した3日、当直勤務中だった12人は救助工作車など3台で出発。倒木を排除しながら山あいの細道を抜け、4日午前1時40分頃に現場に入った。
車内で仮眠を取り、夜明け頃に捜索活動を開始したが、民家がいくつも倒壊し、黒い泥が背丈ほどに積もるなど想像以上の惨状だった。重機が入れない現場の作業は困難を極め、チェーンソーやノコギリ、シャベルなど手作業で倒木や泥を取り除いた。
声をかけながら民家を1軒ずつ確認すると、午前9時20分頃に倒壊した民家からうめき声が聞こえた。鈴木さんらが屋内に入り、1階玄関奥に倒れていた80歳代の女性を救出して病院に搬送。生命に別条はなかったが、女性と一緒にいたとみられる息子は行方不明で、隊員が立ち入ることができない民家の奥に災害救助犬を投入しても見つからなかった。
12人は6日に帰隊。宍戸さんと鈴木さんは「スピード感を持って対応できた反面、経験や機材の不足を痛感した。万が一に備えて整えていきたい」と話した。