鎮静剤で2歳児死亡 医師の賠償義務を認めた判決が確定

東京女子医大病院(東京都新宿区)で2014年、手術後に鎮静剤「プロポフォール」を投与されて死亡した男児(当時2歳)の両親が、医師らに総額1億8000万円の損害賠償を求めた訴訟で、医師5人の過失を認めて計約6000万円の賠償義務があると認めた東京地裁判決が確定した。両親の代理人弁護士が明らかにした。
6月24日の判決は「プロポフォールの投与で小児が死亡した前例があったのに、使用量や投与時間を慎重に検討しなかった」などと麻酔科の元准教授ら5人の過失を認定した。一方で、病院側が両親への賠償のために既に約1億円を国に供託しているとして、両親の請求自体は棄却した。
男児の父親は控訴しなかった理由を「ずさんな医療を積み重ねた病院の過失を丁寧に認める血の通った判決をいただいた」と説明。代理人の貞友義典弁護士も「両親が望んだのは賠償よりも事実の立証だった。過失がはっきり認められて満足している」と評価した。
一方、5人のうちの1人の医師の代理人弁護士は「判決内容に不満はあるが、主文で全面的に勝っている以上、控訴できなかった」と述べた。
判決によると、男児は14年2月18日、首のリンパ管腫の手術を受けた後、集中治療室(ICU)でプロポフォールを大量に長時間投与され、3日後に死亡した。【最上和喜】