大阪府吹田市の交番で2019年6月、勤務中の男性巡査長が刺され拳銃が奪われた事件で、強盗殺人未遂などの罪に問われた無職飯森裕次郎被告(35)の裁判員裁判の初公判が19日、大阪地裁(渡部市郎裁判長)であり、飯森被告は起訴内容を認めた。弁護側は「事件当時、統合失調症にかかっていて責任能力がなかった可能性がある」として無罪を主張した。判決は8月10日の予定。
飯森被告は罪状認否で「多分僕がやったであろうことは分かりますが、正直よく分かりません」と述べた。
検察側は冒頭陳述で、事前に交番の勤務体制をインターネットで検索したり、着替えながら逃走したりするなど、「合理的で臨機応変な行動を取っていた」と指摘した。
この日は刺された古瀬鈴之佑巡査長(28)の証人尋問も行われ、拳銃を奪われた際の心境について「頼むから他の人に使わないでくれよと思った」と振り返った。病院で意識が戻った時、拳銃を奪われたことに責任を感じ、辞職を覚悟したという。被告に対しては、「何をしたかったのか。しっかりと自分の口で話してほしい」と訴えた。
公判は刑事責任能力の有無が争点。大阪地検は約5カ月間の鑑定留置で精神状態を調べた結果、責任能力があると判断し、19年12月に起訴した。
[時事通信社]