東洋文化研究者で「観光亡国論」などの著書がある京都府亀岡市在住のアレックス・カーさんが、同市横町の亀岡高で特別講演を行った。観光における「景観」の重要性や、住民がまちにプライドを持つことの大切さなどを説き、生徒たちが熱心に聴講した。
同高は探究文理科2年が「亀岡の魅力発見」などをテーマに学習しているほか、3年は昨年、修学旅行でアレックスさんが地域活性に取り組む徳島県三好市東祖谷を訪れた経緯があり、今回、講演を企画。17日、探究文理科・数理科学科の1~3年約80人が受講した。 アレックスさんは、日本の観光地にあふれる「駐車禁止」などの看板や空を覆う電線は世界の中で特異であることを紹介した。海外では古民家が高い価値を持つことについて、「『このまちは素晴らしい、下手に壊さない』と、まちへのプライドがあるから」と解説し、「日本は逆だ」と指摘。京都市内で京町家が次々と壊されている状況を訴えた。 また、自然や文化はもろく、過剰に観光客が押し寄せれば破壊されてしまうことや、観光では景観を守る配慮が重要なこと、観光客の数より消費額など質を求める必要性を訴えた。 生徒からは今後、観光地として可能性がある場所について質問があり、アレックスさんは「古い町と自然が残り、下手に開発されていなければ望みが残っている」と強調。亀岡市の別院地域や南丹市の八木地域などを挙げた。