津波の脅威や教訓を後世に 「津波伝承館」オープン 陸前高田

津波の脅威や教訓を後世に伝える「東日本大震災津波伝承館(いわてTSUNAMIメモリアル)」が22日、岩手県陸前高田市にオープンした。宮城、福島を含めた被災3県で、県営の津波伝承施設の開館は初めて。被災者も解説員を務める。国が整備する追悼・祈念施設の一部も3県で初めて利用可能となり、献花台の置かれた「海を望む場」では多くの人が手を合わせた。
伝承館には津波で大破した橋の一部や消防車両のほか、避難や救助の記録をまとめたパネルなど約150点を展示した。「命を守り、海と大地と共に生きる」をテーマに、過去に三陸地域を襲った津波の被害や対策の歴史も学ぶことができる。
今月25日に岩手県釜石市でラグビー・ワールドカップの試合があり、試合前の開館を目指して急ピッチで工事が進められた。国と県が約8億円をかけて整備したが、被災地を訪れた人が気軽に入れるように入館料は無料とした。
陸前高田市で親類を亡くした同県一関市の無職、村上けい子さん(65)は津波の映像に目を潤ませていた。「今も悲しみは変わらないが、あの日の津波をきちんと知りたいと思って足を運んだ。津波は来ないという安易な気持ちはいけないと、次の世代にも伝えたい」と語った。【三瓶杜萌】