北朝鮮が6日朝に発射した弾道ミサイル4発は、秋田県・男鹿半島西方の日本の排他的経済水域(EEZ)内や付近に着弾した。秋田県では関係部局が情報収集や対応に追われた。
危機管理を担当する県総合防災課は、午前8時すぎのテレビ報道で発射を把握した。同9時22分に総務省消防庁から公式情報がファクスで伝えられるまで、詳細な状況が分からないまま、職員が漁港を管轄する部署などに電話で被害や安否の確認を行った。
県は17日、国とともに男鹿市で弾道ミサイルを想定した住民避難訓練を実施することになっている。同課の高橋博英課長は「何度も予告なしに発射され、そのたびばたばたと対応を迫られる。(北朝鮮への対応は)外交や安全保障という国の問題だが、このままでいいのだろうか」と不安を口にした。
県水産振興センター(同市)に水産庁から第一報が入ったのは午前8時ごろ。周辺での漁船の操業状況や安否確認のため、夜勤だった職員が各地の漁協に電話連絡をした。幸い被害情報はなかったが、連絡担当者は「またか、という思いは強い。どこに着弾したか分からない段階での安否確認は、慌てながらの作業だった」と振り返った。