性格より「ボディー」紹介料10万円の交際クラブも利用【紀州のドン・ファンと元妻 最期の5カ月の真実】

【紀州のドン・ファンと元妻 最期の5カ月の真実】#24

野崎幸助さんは複数の交際クラブを利用していた。ドン・ファンは背が高くてナイスボディーの女性がタイプだ。その好みに合いそうな女性の写真をメールで送ってくる。

紹介料は交際クラブによってまちまちらしく、ドン・ファンが3万円だ、5万円だと言っているのを聞いたことがある。中には10万円を超えるところもあるらしかったが、私には縁がないことなので、その詳細について聞くことはしなかった。

私は仕事柄、芸能人との付き合いもあるし、モデルさんも知っている。一般の方々よりも目は肥えていると思うが、それでも驚くほどのべっぴんさんが登録されている場合もあった。

「その女性はもう辞めてしまいましたが、いい娘はもっといますよ」

クラブによっては、超べっぴんさんを客寄せパンダのように使っているところもあると聞く。店頭にホステスの写真を飾っているキャバクラの中にも、「写真の女性は辞めてしまったんです」と言い訳しながら、在籍していない女性を客寄せに使う店も少なくないらしい。そんなやり口にだまされても反省することなく同じように引っかかっていくんだから、オトコって悲しい性だとつくづく思う。いや、オトコだけじゃなくオンナも同じかもしれない。

「短期間にお金が必要な女性というのはいるもんです。その中身は聞きませんが、きっと訳ありなんでしょうね」

老舗の交際クラブの経営者から、そんなことを聞いたこともある。交際クラブからのメールはドン・ファンのスマホに届く。普段はガラ携を使っていた彼はスマホに慣れておらず、若い従業員の助けを借りてうれしそうに写真をチェックしていた。

写真には身長の他にスリーサイズが書かれてあり、「慎み深い女性です」「優しい方とお会いしたい」というようなコメントも添えられている。私は何度も写真を見せられた。

■性格よりボディー

「なかなかの美形じゃないですか」

白いスーツの清楚なべっぴんさんがほほ笑んでいる写真を指さした。

「それはダメや。身長が158センチやろ」

ドン・ファンの優先事項は性格よりもボディーなのだ。本人は結婚を視野に入れているので性格は重要だと思うが、そんなことは全く気にしていなかった。

当時は1冊目のドン・ファン本が人気となり、全国からファンレターが届くようになっていた。

「私と会いませんか」

「野崎様のような方が理想です」

ファンレターというか売り込みオバさんからのオファーである。きっと資産家の後妻になりたいのだろう。そのほとんどがオーバー50なのだから、ドン・ファンは完全無視を決め込んだ。

「なんでワシがオバはんと付き合わなければならんのや」

「いやいや、年齢が近いほうが話し相手になりますよ」

私がフォローしても返事はない。彼は20代半ば辺りの女性が好みだと、普段から口にしていた。

(吉田隆/記者、ジャーナリスト)