東京都は9日、新型コロナウイルスのモニタリング(監視)会議を開いた。都内の新規感染者は減少傾向が続いているものの、専門家からは「医療提供体制は
逼迫
(ひっぱく)しており、再び増加に転じれば、危機的状況となる」との警戒感が示された。
都内の新規感染者は、8月13日に過去最多の5773人を確認したが、8月23日以降は前週の同じ曜日を下回っている。今月9日までの1週間平均の新規感染者数は1837人で、前週(3140人)の59%となった。一方、入院患者は9月以降も4000人を上回る日が続き、重症者も250人超と高い水準で推移。専門家は「感染者がさらに大きく減少しなければ、救える可能性がある命が救えない事態が続く」と警鐘を鳴らした。
会議ではまた、厚生労働省と都が8月下旬に都内医療機関に行った病床確保要請の結果、今月9日時点の確保病床が6583床になったことが報告された。都は、月末には6651床になるとの見通しも示したが、要請時に目安とした7000床とは、なお隔たりがある。