【ワシントン=田島大志】米国のジェン・サキ大統領報道官は13日、日本と米国、オーストラリアとインドの4か国の協力枠組み「Quad(クアッド)」による首脳会議を、24日にワシントンのホワイトハウスで開催すると発表した。対面での会議は初めてで、日本からは菅首相が出席する。
発表では、新型コロナウイルス対策や気候変動、先端技術、サイバー分野での協力、「自由で開かれたインド太平洋」の推進をテーマに挙げた。「21世紀の新たな課題への対応を含め、インド太平洋を優先するというバイデン政権の姿勢を示すものだ」と訴えた。
自民党総裁選(29日投開票)への出馬を見送る首相にとっては、退任を間近に控えた異例の時期の訪米となる。24日にはバイデン大統領との日米首脳会談にも臨み、次期政権下でも日米同盟を引き続き強化する考えを伝える見通しだ。
日本政府は14日、クアッドによる首脳会議に菅首相が参加すると発表した。首相はバイデン氏のほか、豪州のモリソン首相、インドのモディ首相との個別の会談も調整している。加藤官房長官は14日の記者会見で、「クアッドは大変重要。しっかり関係をつくって、(次期政権に)継承していく」と述べた。