17日告示された自民党総裁選(29日投開票)で、青森県内で投票権を持つ4人の国会議員(大島衆院議長を除く)のうち、江渡聡徳衆院議員と滝沢求参院議員が岸田文雄・前政調会長の支持を表明した。津島淳衆院議員、木村次郎衆院議員は現時点で態度を明らかにしていない。
江渡氏は17日、青森市内で報道陣の取材に応じ、「考え方が一番近い。安全保障、エネルギー政策、人口減少に対して進む道をどう作っていくか、総合的な観点から考えた」と岸田氏支持の理由を挙げた。
滝沢氏も同日、読売新聞の取材に対し、投票先に岸田氏を選んだことを明かし、「私はエネルギー政策は推進の立場。近いとなると岸田氏だ」と述べた。
一方、昨年の総裁選で江渡氏とともにいち早く菅首相支持を打ち出した津島氏はこの日、投票先を明らかにしなかった。今回の総裁選では、津島氏が所属する竹下派を含め、主要派閥の多くが自主投票を決定、または調整している。津島氏は党内若手議員らで発足した派閥横断グループ「党風一新の会」に参加している。会では、近く候補者らとの意見交換の場を設ける予定で、「立場上、終わるまでは姿勢を示すべきではない」と語った。
木村氏もこの日、弘前市内で報道陣の取材に応じたが、「熟慮中。政策全体を
俯瞰
(ふかん)して判断したい」とだけ述べた。
総裁選候補者の一人、河野太郎行政・規制改革相に対し、同じ麻生派に所属する江渡氏と滝沢氏は、岸田派を率いる岸田氏支持に回ることになった。原子力発電所の使用済み核燃料を再処理して燃料として使う「核燃料サイクル」について、「なるべく早く手じまいすべきだ」とする河野氏の発言が敬遠された形だ。
江渡氏は、核燃料サイクル否定発言が不支持につながった理由に入るかを尋ねられると、「入る。そこは彼とは相いれない部分だ」と語気を強めた。滝沢氏も「青森県には国策として協力してきた重い歴史がある」と述べ、河野氏が新総裁になった場合、党県連は考えをただすべきとの認識を示した。
事業者の日本原燃(六ヶ所村)は17日、「原子力発電所は重要電源として利用していく必要があり、メリットを最大限享受するには、サイクル確立が必要だ」とのコメントを発表した。
日本原燃の使用済み核燃料再処理工場などが立地する六ヶ所村の戸田衛村長は同日、「現段階では総裁候補者としての主張であることを踏まえ、総裁選の結果や政府の動向を注視したい」とのコメントを発表した。
使用済み核燃料中間貯蔵施設があるむつ市の宮下宗一郎市長はこの日、報道陣の取材に「特に申し上げることはない。泰然自若として構えるだけ」と述べるにとどめた。