「シャワーの温度を徐々に上げていく遊びをしていた。以前にもふざけて湯をかけたことがある」
大阪府摂津市のマンションで保育園児だった新村桜利斗ちゃん(3)が、母親(23)の交際相手で同居していた無職の松原拓海容疑者(23)に熱湯をかけられ、殺害された事件。松原容疑者は大阪府警の調べに「びっくりする姿が見たかった」などと説明し、「熱湯を故意に浴びせていない」と容疑を否認している。
松原容疑者は8月31日午後4時50分、「3歳の男の子が浴室で意識、呼吸がない」と119番。救急隊員が駆け付けると、桜利斗ちゃんはリビングで全裸のまま、あおむけに倒れていた。心肺停止状態だった。司法解剖の結果、死因は熱傷性ショックと診断された。
■皮膚が赤くただれ…
「松原は桜利斗ちゃんに60度の熱湯を5~10分間浴びせ続けた。それだけの熱湯をかけられたら普通は逃げるものだが、遺体の状況からみて何らかの理由で身動きが取れない状態だった。『じっとしとけ』と言われたのか、手で体を押さえつけられたのか。精神的、あるいは物理的に圧力を受け、逃げられないまま、熱湯をかけ続けられた。全身に重度のやけどを負い、頭から上半身にかけて水疱ができ、それが潰れて皮膚が赤くただれている状態。胸付近は皮下組織まで損傷していた。松原はやけどを負った桜利斗ちゃんをリビングに運び、数時間にわたって放置していた」(捜査事情通)
桜利斗ちゃんと母親は3年前に摂津市に転入。その際、「見守りが必要な世帯」とされた。昨年1月、母親が松原容疑者と出会う前にも、桜利斗ちゃんを預かっていた保育所から市に「あざやたんこぶがある」という報告があったが、母親は「思い当たる節がない」と答えていた。
■交際相手の言い分をうのみ
昨年10月、母親は出会い系アプリで松原容疑者と知り合い、交際を始めた。彼女は周囲に「(松原は)会社経営をしている。むっちゃいい男」と話していたという。今年5月、松原容疑者は実家を出て彼女の家に転がり込み、3人の生活が始まると、殴る蹴る、怒鳴る、物を投げつけるなど、虐待がエスカレート。
5月6日には母親が市に「交際相手が長男の頬を叩いてあざができた」と相談したが、「交際相手は週末に来るだけ」と同居を否定し、息子の一時保護も望んでいなかった。6月2日には彼女の知人から「交際相手が桜利斗ちゃんを叩いたり、おもちゃを投げつけている。このままだと死んでしまう」との通報もあった。
「母親はこの期に及んでも松原のことを疑っておらず、『不慮の事故であって故意ではない』という松原の言い分を受け入れています。理解しがたいが、その心境については、なんとも言えない」(前出の捜査事情通)
あまりの苦痛にもがき苦しみ、命を奪われた桜利斗ちゃんがふびんでならない。