盗撮犯は写真に関心ない? 撮ること自体のスリルに快感 「やめられない」悪循環

痴漢と並んで我が国における二大性犯罪の一つと言われる盗撮。その検挙件数はこの10年で1741件から3953件へと倍増しています。しかもその検挙数もほんの「氷山の一角」に過ぎないといわれているほど暗数の多い犯罪です。 その件数の多さは犯人一人あたりの犯行の多さによるもので、加害者一人につき千人を超えるの被害者がいるというデータもあります。一度手を染めるとそれだけやめられない性犯罪なのです。 『盗撮をやめられない男たち』(扶桑社)の著者であり、精神保健福祉士・社会福祉士として依存症治療に長年取り組む斉藤章佳氏に「盗撮」に溺れる男たちの実態を聞きました。(ライター・谷トモヒコ) ●スマホで盗撮が深刻化 「私が勤務している榎本クリニックでは窃視障害(盗撮、覗き)と診断された521名にヒアリング調査をしました。その結果分かった盗撮加害者の平均的な人物像は、痴漢よりも低年齢で20代後半が多く、初診時の年齢は10代~20代後半までが約半数を占めており、盗撮を始めた平均年齢も21.8歳と低い。そして四大卒で結婚して家族がいるサラリーマン、というものが典型的です。本当に一般の男性が簡単に陥ってしまう性犯罪だと言えます」(斉藤氏) 斉藤氏によればこの10年で盗撮のツールは大きく変わったといいます。小型カメラやビデオなどの特殊な機材からスマートフォンが普及し、盗撮という犯罪へのアクセスがより容易なものになったといいます。スマートフォンはSNSとの親和性も高く、画像が拡散されるリスクも格段に上がっています。 ●写真自体には関心がない? スマートフォンでできるという手軽さ、そして非接触型という特性から罪としての認識が薄く、手を染めることへのハードルが低いことから、「盗撮」は誰もが犯してしまい、ハマる可能性のある犯罪なのだと斉藤氏は言います。 「成功しやすいことも気軽にやってしまう要因です。無音アプリや動画ならシャッター音がしないので気づかれにくい。盗撮は加害者にとってローリスクハイリターンな性犯罪。きわめて小さいリスクで日常では味わえないスリルや達成感、優越感を味わえるなどの大きな報酬を得ることができるのです。 そこには性欲だけでなくいろいろな複合的な快楽が凝縮されています。例えば他人の日記を盗み見ている感覚とか、画像をコレクションすることによる所有欲とか、人の秘密を所有している特別感とかいろんな快楽がスマートフォンで一瞬にして手に入るのです。
痴漢と並んで我が国における二大性犯罪の一つと言われる盗撮。その検挙件数はこの10年で1741件から3953件へと倍増しています。しかもその検挙数もほんの「氷山の一角」に過ぎないといわれているほど暗数の多い犯罪です。
その件数の多さは犯人一人あたりの犯行の多さによるもので、加害者一人につき千人を超えるの被害者がいるというデータもあります。一度手を染めるとそれだけやめられない性犯罪なのです。
『盗撮をやめられない男たち』(扶桑社)の著者であり、精神保健福祉士・社会福祉士として依存症治療に長年取り組む斉藤章佳氏に「盗撮」に溺れる男たちの実態を聞きました。(ライター・谷トモヒコ)
「私が勤務している榎本クリニックでは窃視障害(盗撮、覗き)と診断された521名にヒアリング調査をしました。その結果分かった盗撮加害者の平均的な人物像は、痴漢よりも低年齢で20代後半が多く、初診時の年齢は10代~20代後半までが約半数を占めており、盗撮を始めた平均年齢も21.8歳と低い。そして四大卒で結婚して家族がいるサラリーマン、というものが典型的です。本当に一般の男性が簡単に陥ってしまう性犯罪だと言えます」(斉藤氏)
斉藤氏によればこの10年で盗撮のツールは大きく変わったといいます。小型カメラやビデオなどの特殊な機材からスマートフォンが普及し、盗撮という犯罪へのアクセスがより容易なものになったといいます。スマートフォンはSNSとの親和性も高く、画像が拡散されるリスクも格段に上がっています。
スマートフォンでできるという手軽さ、そして非接触型という特性から罪としての認識が薄く、手を染めることへのハードルが低いことから、「盗撮」は誰もが犯してしまい、ハマる可能性のある犯罪なのだと斉藤氏は言います。
「成功しやすいことも気軽にやってしまう要因です。無音アプリや動画ならシャッター音がしないので気づかれにくい。盗撮は加害者にとってローリスクハイリターンな性犯罪。きわめて小さいリスクで日常では味わえないスリルや達成感、優越感を味わえるなどの大きな報酬を得ることができるのです。
そこには性欲だけでなくいろいろな複合的な快楽が凝縮されています。例えば他人の日記を盗み見ている感覚とか、画像をコレクションすることによる所有欲とか、人の秘密を所有している特別感とかいろんな快楽がスマートフォンで一瞬にして手に入るのです。