2021年4月に福岡県うきは市で車の下敷きとなった遺体が発見された変死事案が保険金目当てとみられる殺人事件に発展した。福岡県警は6日、叔父を殺害したとして運送会社の役員で住所不定の松成英一郎容疑者(54)を殺人容疑で逮捕。県警の平瀬正孝捜査1課長と中原伸宏うきは署長が捜査本部を設置したうきは署で記者会見した。主なやりとりは次の通り。
――容疑者の認否は
捜査上の都合でコメントは差し控えたい。
――被害者が入っていた保険は
一つは生命保険、もう一つは自動車の損害保険。生命保険は詳細な額は控えるが、既に支払われていると認識していただいて構わない。自動車保険はいまだなされていない。
――二つの保険で、支払い済みのものは容疑者が受け取っているのか、未払いのものも受取人は容疑者だったのか
支払い済みのものは容疑者が受け取った。未払いの保険金は一義的に法定相続人がいるので容疑者が直接受け取ることはないと考えている。
――殺害した状況は
今後の捜査で明らかにしていきたい。
――事件事故の両面で捜査していたが、すぐに事件と判断できなかった理由は
現場は車の通りが多い国道沿いで、時間帯も午後8時ごろは人通りがある。そんな現場環境で第三者が事件を起こすのかと疑問があった。そして、現場の聞き込みなどで自動車のボンネットが開いた状態で、被害者の付近には電気がついた懐中電灯が落ちていたという点から車の故障か何らかの修理中に誤ってということも払拭(ふっしょく)できないと思い、両面で捜査を始めた。
――被害者が発見された状況は
4月2日早朝に現場近くを買い物のため通行した人が、普段止まっていない場所に車があってボンネットが開いていることを不審に思い確認したところ、車の下敷きになった被害者を発見した。
――容疑者が浮上したのはなぜか
第一発見者が通報し、現場に戻るまでの間に容疑者が現場に駆けつけたことから「おやっ」となった。あとは保険金の請求などの事実が明らかになったというところで容疑性が増した。現場の状況から事故を装ったのではないかとなった。
――誰が契約手続きを
契約者はあくまでも被害者だが、この場ではコメントを差し控えたい。
――容疑者と被害者の関係性は
容疑者は被害者のおいにあたる。運送会社については容疑者が同社の役員、被害者は従業員だ。
――自動車の持ち主は誰だったのか
使われたのは被害者名義の車だ。
――叔父を複数回ひいたとみられる。警察側として事件の受け止めは
一言で言えば親族を被害者とした悪質な事件だが、多額の保険金を手にしたいという欲望が勝ったという事件ではないかと考えている。
――容疑者は現場に被害者を乗せてきたのか
我々の見立てでは2人は別々に現場に来た。
――軽自動車じゃない車も現場にあったのか
被害者の車は軽自動車。もう一台存在したと思われる車は車種などもコメントは控える。