「取調官に好意寄せ虚偽自白はあり得ない」の記述を削除…県警、無罪否定書面を訂正

入院患者への殺人罪で服役後、再審無罪が確定した元看護助手が起こした国家賠償訴訟を巡り滋賀県警が元看護助手の無罪を否定する書面を裁判所に提出した問題で、県警は5日、内容を訂正した書面を大津地裁に出し直した。訴訟は、同県東近江市の湖東記念病院に勤務していた元看護助手西山美香さん(41)が昨年12月、違法な捜査で苦痛を受けたとして、国と県を相手に地裁に起こした。
無罪を否定する書面は9月15日に出された。西山さんを犯人視した上、県警の取調官が軽度の知的障害がある西山さんの恋愛感情を利用し、供述を誘導したとする無罪判決の認定を「あり得ない」などとした。
書面の内容を知らなかった三日月大造知事が17日に謝罪。県警は21日、犯人視のくだりなど2か所の訂正案を県に示したが、不十分だとして再考を求められていた。訂正書面では「取調官に好意を寄せて虚偽の殺害行為を自白することはあり得ない」との記述を削除するなど計7か所を修正。三日月知事も了承した。
県側は訴訟では引き続き争う方針。西山さんは「批判を受けた部分の表現を訂正しただけで、県警側の認識は変わっていない。余計に傷つけられた思いだ」とのコメントを発表した。