「減速し過ぎ」が原因=米で練習機墜落、空自が報告書

今年2月に米国で訓練中の航空自衛隊員ら2人が死亡した練習機墜落事故について、空自は8日、米空軍がまとめた調査報告書を公表した。着陸時に減速し過ぎたため、同乗した教官の回復操作も間に合わなかったことが原因としている。
浜松基地航空教育集団(浜松市)に所属し、戦闘機パイロットの資格取得に向け訓練中の2等空尉だった隊員=当時(25)=が搭乗したT38C練習機が2月19日(日本時間20日)、米アラバマ州のモンゴメリー空港への着陸進入中に墜落。米空軍の教官とともに死亡した。
調査結果によると、2尉は進入に向けた旋回中に減速を指示され、約18秒間エンジンを最低出力にしていた。速度が落ちた後も経路修正などに追われて適切な操作ができなかったとみられる。教官も速度低下に気付くのが遅れ、急加速したが高度を回復できなかった。
[時事通信社]