「漫画村」星野路実容疑者、フィリピンから移送し著作権法違反容疑で逮捕

人気漫画を無断公開していた海賊版サイト「漫画村」(昨年4月に閉鎖)の著作権法違反事件で、福岡県警などの合同捜査本部は24日、フィリピン入国管理局に7月から拘束されていたサイト運営者で、事件の首謀者とされる星野路実(ろみ)容疑者(27)の身柄をフィリピンから日本に移送し、同法違反容疑で逮捕した。推計被害額が3000億円を超える国内最大級の著作権侵害事件の捜査は大詰めを迎えた。
逮捕容疑は、星野容疑者は2017年5月29日ごろ、人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」の866話の画像を漫画村のサイトに掲載して不特定多数が閲覧できるようにし、出版元の集英社(東京都)の出版権を侵害したとしている。認否については「弁護士と話して決める」と保留している。
漫画村は遅くとも15年8月には存在。星野容疑者を中心とした10人以上のメンバーが、最新号も含めた人気漫画の画像をネット上から組織的に無断で収集し、数億円の広告収入を得ていたとみられる。これまでに星野容疑者の側近とされる安達亘(わたる)被告(38)と画像投稿役の20代の男女2人の計3人が逮捕、起訴されている。
一方、星野容疑者は合同捜査本部から任意で事情聴取を受けた直後の昨年5月に出国。複数の国を転々とし、今年5月に入国したフィリピンで身柄を拘束された。父親がドイツとイスラエルの国籍を持っており、母親の日本と合わせて三重国籍状態だったため、関係国との強制送還手続きの調整に時間を要したとみられる。
星野容疑者は成田経由で24日夜、福岡空港に到着。午後8時半ごろ、捜査員に囲まれ顔を隠さず報道陣の前に姿を見せ、無言で捜査車両に乗り込んだ。着用していた紺色Tシャツの胸元には「漫画村」をもじり「Manila Mura(マニラ村)」とあり、ブログのアドレスもプリントされていた。アクセスすると「楽しいキャンプ生活 フィリピンイミグレーションが運営する外国人キャンプに二カ月半勾留されていました」と挑発的な文章が書かれていた。
長年の知人によると、星野容疑者は高校の授業で習ったプログラミングに熱心に取り組み、自宅に引きこもりがちだった。高校卒業後はアプリ開発やサイト運営などで収入を得て、引っ越しを繰り返しながら生活していたという。【中里顕、一宮俊介】