銀座クラブ訪問で自民離党…神奈川1区・松本純氏は街頭演説で謝罪「大いに反省しております」

今年1月に新型コロナウイルスの緊急事態宣言中に東京・銀座のクラブを訪れていたことが発覚し、自民党を離党した3氏は今回の衆院選で、三者三様の状況を迎えた。神奈川1区の無所属・松本純氏(71)は、安倍晋三元首相ら自民の重鎮の応援を受けるが、これまでにない厳しい戦い。強固な地盤を誇る奈良3区・田野瀬太道氏(47)も気を引き締める。一方、出馬を断念した大塚高司氏(57)の大阪8区は、新人3氏による混戦となっている。
誰が呼んだか“銀座3兄弟”。年齢的にも、元国家公安委員長というキャリアからも、「長男」格の松本氏が苦戦を強いられている。
2009年には当時の民主党候補に敗れ比例復活するなど、もともと選挙には強くないが、銀座のクラブ訪問が報じられ、離党して臨む今回はさらに風当たりが強い。街頭演説でも「軽率な行為でお騒がせし、心からおわび申し上げ、大いに反省しております。このことについては、生涯にわたって背負っていくつもりであります」と、謝罪から入るのが通例だ。
一部から「今回の出馬は難しいのでは」という声が上がったが、支援者は7月に従来通り支持していくことを決定した。さらに、自民党の重鎮たちも次々と応援入り。21日の安倍氏に続き、23日には松本氏の盟友である麻生太郎副総裁がマイクを握り、「松本純は数少ない波長が合う相手。極めて厳しい選挙だが、本人が『当選してから復党させていただきます』と言うなら、応援するしかない」と激励した。
松本氏は現在は無所属の立場であることから、安倍氏らの応援は“厚意”でのもの。陣営も「こちらからお願いはできないし、党としての活動ではなく、あくまでも『個人的な付き合い』で来てくれているということ。本当にありがたいです」と話す。中央との結び付きの強さをアピールすることで、8度目の当選を目指す。
一方、「敵失」を得た形の立民・篠原豪氏(46)は、演説では松本氏の不祥事に表立って触れることはない。「相手がどうこうよりも、有権者の切実な声を聴くことの方が重要。前回の選挙と比べると、『自分たちの生活を救ってくれるのはどの党なのか?』と考えている方が多い気がします。我々は、その気持ちをくみ取らなければいけない」と声を大にする。駅前に立っていると「頑張れよ!」と声を掛けられることも増え、励みになっているという。
同区では、維新の新人・浅川義治氏(53)も立候補している。(高柳 哲人)
◆神奈川1区(横浜市中区、磯子区、金沢区)
浅川 義治53 維新新
松本 純71 無 前<7>
篠原 豪46 立民前<2>
※敬称略、届け出順。所属の後の数字は当選回数。年齢は31日の投開票日