静岡県熱海市で発生した大規模土石流をめぐり県警が28日、土石流の起点となった土地を取得した神奈川県小田原市の不動産管理会社(清算)の強制捜査に乗り出したことを受けて、被害者の弁護団が、東京都内で記者会見した。土地の現旧所有者を業務上過失致死罪などで刑事告訴し、捜査のきっかけをつくった遺族もオンラインで参加。「厳罰に処するための大きな前進だ」と期待を寄せた。
土石流で母を亡くした「熱海市盛り土流出事故被害者の会」の瀬下雄史会長(53)は、強制捜査について「迅速なタイミングで警察が動いたのは心強い。大きな一歩」と述べた。「さまざまな資料を確認すると、業者側に未必の故意があったと感じる。安易に不法行為ができない世の中になってほしい」と訴えた。
弁護団長の加藤博太郎弁護士も「人災の可能性が高いと認められた」と評価。「県が公表した文書などで違法な盛り土が放置されてきた実態が明らかになった。崩落防止の措置を講じるなどの義務を怠ったことは明白」と指摘し、旧所有者に加え、現所有者も殺人罪で追加告訴する準備を進めていると明らかにした。